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怒ると………こわす。

怒りという感情はとてもやっかいだ。

大人だって男女を問わず、怒りのあまりとんでもない行動に走ることがある。

子どもの場合、怒りをコントロールするのはとてもむずかしいことだと思う。

ハルトは2歳の反抗期には、自分の気持ちをうまく話せないイライラでかなり暴れた。

それを叱られて、本人も悪いとわかっているのに、自分の気持ちが収まらず、怒りながらオイオイ泣いていた。

反抗期が過ぎたら、今度は、オモチャの取った取られたで友だちをぶったり、女の子に言い負かされても、自分の言いたいことが言えず、結局、その子のおしりをかじるという行動にでた。

カッとしやすい性格はわたしに似ているかも。

さすがに卒園するまでに、人、とくに女の子に暴力をふるうのは絶対にいけないことだと徹底的に教えさとし、ハルトもがまんすることを覚えたのだが……。

最近のハルトは怒るとモノに当たる。

ミッキーのぬいぐるみにパンチを浴びせるから、ぬいぐるみの縫い目から綿がはみ出て痛ましい姿になっている。

怒りにまかせて、バタンバタンと乱暴にドアを開け閉めし、廊下を踏みならして歩くから、家の傷みも心なしか進んでいる。

しかし、先輩ママに言わせると「まだまだ甘い」らしい。

男子中高生のいる家の壁は、ボコッとへこんだ跡が1~2カ所あるのが当たり前だという。

「壁にかかっているカレンダーや絵の下には、ほほ穴があるのよ。男の子が、パンチを壁にくらわせた跡」

ハルトを見ていると、そうかもしれないと思えてくる。

激しい怒りがわいてくると、体で怒りを表現せずにいられないのだ。

モノをこわす、グーでパンチ、バットの素ぶりなど、激しく体を動かすと、ハルトもようやく落ちつく。

心を整理したり、反省したりするのはそれからだ。

自分から「さっきはごめんなさい」と言ったハルトは、モヤモヤが晴れてすっきりした様子。

絶対に怒りをぶつけてはいけないモノや場面はたくさんあるが、ミッキーのぬいぐるみは許される範囲、とわたしは思う。

ハルトには、グーでパンチが必要なことがあるんだよね。

でも、壁に穴をあけられるのは、やっぱり嫌なんだけど。

やがてはわが家にも穴があくのかしら。